} 不動産鑑定士 西哲夫のホームページ | 200402

不動産鑑定士 西哲夫のホームページ

不動産鑑定のコラムと香川県の観光・紹介

第22回:不動産価格公開制度
今回は「不動産の価格公開制度」について考えて見ます。(ところで正式名称は何なのでしょう)

●2005年度から
 国土交通省は2005年度から不動産の実売価格をインターネットで公開することを打ち出しています。(ということは来年からなのですが)購入側が登記時に届け出た価格を国交省が収集し、データベース化をするというものです。ネット上で誰でも閲覧できるようにし、不動産価格の透明性を高めて取引を活性化することが狙いだそうです。

●公開情報は
 ネット上で公開される情報は、不動産の種類、価格、面積、取引時期、所在地に限られるようです。さらに「地番」など詳細な所在地は伏せるため、不動産を特定して詳細な情報を得ることはほぼ不可能になるようです。

●鑑定評価上は
 鑑定評価理論上は当たり前のことですが、不動産は物件ごとに条件が大きく異なり、マンションなどは築年数や階数が分からなければ意味がないでしょうし、更地にしてもどんな道路に面しているか、形はどうか、隣に工場がないかといったことが不明なままでは有益な情報とは言えないと思われます。

●届出は
 購入価格の届け出も、厳格な義務とするのか任意にするのか定まっていないようで、仮に任意なら十分な価格情報が集まらず、「穴だらけ」の役にたたないデータベースとなる恐れがあります。
 国交省ではこれらの点について「プライバシーに配慮した結果」と説明するが、不動産業界の猛反発を受けて尻込みしたというのが実態のようです。業界は「デフレ下で価格をはっきり公開してしまうと下落に拍車がかかる」と強硬に主張し、陰に陽に国交省に圧力をかけていたとのこと。

●世界では
 不動産の実売価格公開は欧米では常識です。日本の法制上も、まったく問題はないでしょう。
 結局、いろいろな業界を意識した「妥協の産物」となるのでしょうか。
 「不動産価格後悔制度」などにならないように。


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